乳がん検診について
2019年の国立がん研究センターの統計では、乳がんは約9万7千人と罹患数で女性のがんの第1位となっています。しかし、乳がんは早期のうちに発見し、適切な治療を受ければ予後が良いことが知られています。そのために定期的な乳がん検診は大切です。
乳がんが増加している原因
乳がんにかかる方の数は人口10万人あたりで、1985年には30人程度だったものが、2019年の調べでは150人程度と、年々増加してきています。この理由は乳がんの発症に女性ホルモンが大きく関わっていることに大きく関係しています。一般的に女性ホルモンであるエストロゲンに曝される期間が長くなるほど、乳がんのリスクが高くなります。初潮年齢が下がったこと、閉経年齢が上がったこと、初産年齢が遅くなったこと、出産の減少などでエストロゲンに曝される期間が増えたこともが乳がんの罹患者数の増加に大きく関係していると考えられています。
乳がんを発症しやすい方の
特徴
第3度以内の血縁の方(母、姉妹、父方母方双方の姉妹、姪など)が乳がんに罹患したことがある場合、その方の乳がん発症リスクは2倍に増加すると考えられています。その他の要因としては以下のようなものが乳がんのリスクとして挙げられます。
- 喫煙している方
- 飲酒の頻度が多い方
- 出産経験がない、または初産が30歳以上の方
- 初潮の年齢が早かった方(11歳以下)
- 閉経の年齢が遅かった方(55歳以上)
- 肥満の方(特に50歳以上で、体重が標準の120%以上)
- 避妊薬のピルや副腎ホルモン、女性ホルモンを常用している方
- 乳がんに罹患したことがある方(逆側の乳房が乳がんになる危険性が高い)など
乳がん検診の重要性
乳がんは早期うちに治療すれば、かなりの高確率で完治できるがんです。そのためには早期発見が大切です。
まずは月に1度のセルフチェックと1-2年に1度の乳がん検診を必ず受けるようにしましょう。
セルフチェックで気を付けて頂きたい乳房の変化
- しこりが触れる
- 乳頭や乳輪のびらん
- 乳頭分泌
- 乳頭にえくぼのようなへこみや引きつれ
神戸市の乳がん検診
対象
40歳以上の、偶数歳の女性
※4月1日から3月31日までに偶数歳になる年度に、1回受診が可能
※受診は2年に1度
費用
40歳から49歳の方:2,000円(結果通知含む)
50歳以上の方:1,500円(結果通知含む)
検査項目
- 問診
- マンモグラフィ:乳房専用のレントゲン撮影
※視触診は原則廃止しています。
詳しくは神戸市の乳がん検診ページをご確認ください。
https://www.city.kobe.lg.jp/a15830/kenko/health/kenshin/shimin/nyugan/index.html